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工業製品を支える精密機器

めざせ技能オリンピック

古典的な精密機器といえば、時計やカメラ、オルゴールといったところでしょうか。水や空気の綺麗な場所で古くからつくられてきたこれらは、今でももちろん長野県の諏訪市などで生産されていますが、近年はハイテク分野の製品なども加わってきています。
エンジニアたちは、自分たちで技術を磨いて向上させていくことにやりがいを求めていく傾向にありますが、客観的な技術力の評価というのは、国際的な水準の中で比較されると分かりやすいです。
その中のひとつ、国際職業訓練競技会は、通称・技能オリンピックとよばれています。金属加工や自動車関係、美容や造園などトータル47部門と多岐に渡る分野があり、22歳以上の技術者たちがエントリーし、各々の技術を競う大会です。1970年には、日本でも開催されており初期から日本はエントリーして、総合優勝を含め代々優秀な成績を修めてきています。

ケータイからロケットまで

精密機器とは、英語ではhigh precision machineと訳されます。非常に高度な、微細な部品で構成された機械ということになり、空気や水とは違い、人類の生命生活にとってはなくてもよいですが、それがないとさまざまな仕事に支障をきたす、とくに工業製品を製造していく上ではなくてはならない大事な歯車の一つであります。
アイフォンは、世界中の人たちがもっているスマホですが、リチウムバッテリーカバーを内蔵できる極薄の特注のケースが作らなければ世の中に出ることはできませんでした。
パナソニックだったり、アップルだったり、大企業のヒット製品の影には、微細かつ緻密な精密機器があることをご存じない方もきっといることでしょう。そこには、技術者たちの絶え間ない努力とチャレンジ精神があるのです。


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